当乳児院は様々な事由で親と暮らせない乳幼児が生活しています。小規模グループケア制度（GC）をケア体制として、住居あたりの生活する子どもの人数を少なくした上で住居を独立分散しています。近年は児童虐待や貧困等の逆境的経験のある子ども達が増加し、抱える問題も複雑化しています。0歳から当院で育つ子どもも多く、施設生活でも家庭以上に様々な体験ができる様に私達は努力する必要があります。
　一般家庭で子どもの為に行う行事、お食い初めや五節句など、一般家庭や社会で当たり前に体験できる行事風習を、施設だからこそ大切にします。施設であっても行事風習をとおして、多くの人に愛され、大切にされてきた経験は、子どもの将来に大切な事だからです。GC棟にはお雛様を用意できませんでしたが、生活の中心だからこそ必要です。これからの子ども達の豊かな心と健やかな育ちの願いを込め、子どもの為の行事を大切にしていきたいです。

この度はありがとうございます。当乳児院は小規模な施設で、子どもの生活する小規模Gc棟にはスペースの問題からひな飾りを出せずにいました。今回の助成をいただいたことで、コンパクトながらしっかりしたお雛様を購入することができました。このお雛様は、お顔がとても可愛らしく、ひな壇やお飾り、収納箱までもピンク色が中心で可愛らしいです。女の子は大変喜んでいました。男の子達もよく見ていて、子ども達みんなが気に入っている様子でした。
人が大人になる過程で、乳幼児期は重要な時期です。私達、乳児院職員は子ども達がこれから歩む人生が、健やかで豊かなものになるように願っています。子ども達の当院での生活の中で、お雛様や雛祭りを通した色々な経験は、子ども達の心に残ったことと思います。
助成をいただき、誠にありがとうございました。