施設を退所して就職した児童の中には、継続就労ができずに不安定な雇用で就労している者やコロナの影響を受けて経済的に苦しい生活を送っている者から不安な声が届いていたため、昨年、共同募金配分金にて食支援を実施したところ、「とても助かった」「ありがたい」という声が多く聞かれた。しかし、アフター支援の予算枠がない中で継続的に行うことは難しい現状である。食支援が子どもと繋がるきっかけとなったり、多少の経済的不安が軽減され、生活にゆとりがもてるようになり、心身の健康につながれば良いと考えている。（対象者：11人　月1回×4回 ）

進学や就職を機に施設を退所して数か月後には、退学・退職するケースが少なくありません。また退所して間もなくは、これまで貯蓄があり、金銭管理が苦手な子やはじめて自由に使えるお金が手元にある子は、生活のために使うのではなく、趣味や遊びなど自分の好きなものに使ってしまい、あっという間に貯金が尽きるケースもあります。一度、施設から退所すると受けられる支援が少ないのが現状です。退所者の中には、自身の体調を崩した子どもがいます。幼い実子がいる中、ご飯作りもままならない中、簡単に食べられる食品があったことで、とても助かったと、会った時に話を受けることもありました。その子の生活環境によって、食品の内容や量を変えたりと、臨機応変にできました。また、荷物が届くごとに連絡をくれる子もいるなど、退所した子との連絡を取り合う機会にもなりました。このような機会を与えてくださったことに感謝致します。