震災から10年以上が経ち、多くの被災児童が日常生活を取り戻しているが、未だに困難を抱える子どもたちがいる。親に十分な愛情を受けられずに育ったケースや、亡くした子どもの夢をきょうだいに歩ませようと強要するケース、また鬱を発症しネグレクト状態の家庭も少なくない。愛着形成が不十分な子どもたちは、衝動的な行動が見られ、友人関係が上手く築けずに孤立し、不登校やいじめに発展することが、学校現場でも課題となっている。また、十分なケアを受けず、高校・大学生となりこれまで我慢を重ねた結果、こころの不調によりリストカットなどの自慰行為、精神疾患を発祥するケースもある。当団体では、現在も継続的な支援を行っており、今後も継続した見守りと「寄り添い型こころのケア」が必要である。